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MT5(メタトレーダー5)とは一体何のことを指すのでしょうか?また、MT4との違いはどこにあるのでしょうか?
MT5(メタトレーダー5)とは
MT5(メタトレーダー5)とはMT4の新バージョンのこと
を言います。
2011年ですから、執筆時点の2016年の5年前にリリースされたMetaQuotes社(メタクオーツ社)のトレーディングプラットフォームです。
MT5(メタトレーダー5)で搭載された新機能とは?
電子取引所との直結(ECN)が利用できるようになった
MT4のときは、サードパーティーのソフトウェアを使わなければ、電子取引所と接続する方法がありませんした。MT5(メタトレーダー5)ではこの機能が標準搭載されたため、ECN口座などの提供がMT5(メタトレーダー5)でできるようになっているのです。
新しい言語MQL5の導入
MT4のときは、MQL4という開発言語で、EAやインジケーターを開発することができました。MQL5ではクラスが利用できるようになり、オブジェクト指向プログラミングが可能となりました。
64bit対応
64bitアプリケーションとして動作する仕様に変わりました。32bit版もあります。
ネッティング導入による両建て不可
ネッティングというのは、差額分だけ決済することによって、取引の度に発生する手数料を軽減するための仕組みです。しかし、差額決済であるため、両建て取引ができなっています。
MT5(メタトレーダー5)はいまだに普及していない!?
MT5(メタトレーダー5)とMT4を比較したときに、当然、MT5(メタトレーダー5)の方が機能が良くなっていると思ってしまいがちなのですが・・・実際に5年が経過した今でも、MT5(メタトレーダー5)の普及は遅々として進まず、MT4を使う投資家が大多数を占めているのです。
経験がある方もいると思いますが、
- PS3からPS4にしたらPS3のソフトが使えなくなった。
- Windows 9.0 からWindows 10.0にしたら今まで使えていたソフトが使えなくなった。
というバージョンアップ時に起こるデメリットが、MT5(メタトレーダー5)でも起こっているのです。
しかも、MT4は、世界中の投資家がEAやインジケーターを自由に開発できるからこそ、普及したトレードプラットフォームですから、そのせっかくみんなが開発したEAやインジケーターがMT5(メタトレーダー5)で使えなくなってしまうのだとしたら、誰もMT5(メタトレーダー5)に移行してくれないのです。
前述したようなMT5(メタトレーダー5)の導入メリットも、提供するFX業者にメリットがあるものが多く、ユーザー視点では、改善よりも改悪と捉えられてしまうことも多いのです。
MetaQuotes社(メタクオーツ社)もあきらめた!?
MetaQuotes社(メタクオーツ社)も、当然当初は、MT4からMT5(メタトレーダー5)への切り替えを行いたいという意向でMT5(メタトレーダー5)を導入したのですが、これが遅々として進まない現状を受けて
MT5(メタトレーダー5)を普及させるのではなく
MT4にMT5(メタトレーダー5)の機能を移植する方向で開発が進んでいます。
まとめ
投資家視点で見ると、MT5(メタトレーダー5)を使うよりも、MT4を選択することが無難というのが2016年現時点での結論です。
徐々にMT5(メタトレーダー5)が多数派になれば、切り替えるという選択肢もありますが、MetaQuotes社(メタクオーツ社)があきらめている現状では、MT4を使っていて、MT4のバージョンアップをしてもらった方が良いのです。
実際にMT5(メタトレーダー5)が利用できるFX業者は非常に少ないのが現状です。